ケアマネが考える「最高の終の棲家(ついのすみか)」とは?

病室

あなたが思う「終の棲家(ついのすみか)」はどこですか?

家ですか?

病院ですか?

そもそもそんなことを考えたことがありませんか?

日本人はあまり死に対して考える人種ではなく、死=悪い事のイメージがあると認識しています。

しかし、必ずだれにも死は訪れるのです。

最高な人生の締めくくりをするには、どこで最期を迎えるのがよいのでしょうか?

 

病室

■病院を「終の棲家」するということ

現在、一般的な「終の棲家」は病院です。今後は施設に変っていくのでしょうか?今のところは、施設に入所していても、最期は病院という方が多いのが現実です。

看護師として勤務していた時、病院で何度も看取りをしてきました。あらゆる機器に包まれ、機器の音だけが聞こえる暗い病室で、眠れない長い夜を過ごされていたのではないかと思うことがあります。

食事は欲しくなくても時間通りに出てくるし、時間になったら下げられてしまう。眠い時にも検温だのなんだのと起こされる環境は、安らぐ場所でしょうか?

高齢になり、食事が食べらなれなくなることは死の準備だと考えておられる方もいらっしゃいます。

昔は医療が進んでおらず、また、医療施設があまりない田舎では無理な治療はせずに自然にまかせると言った食べたい時に食べたい物を食べ、最期を迎えておられました。

しかし、今は食べられなくなったら、高カロリーの点滴もありますし、胃瘻もあります。自分の意思に反して栄養が入れられるというわけです。

しかし、不老不死の薬があるわけでなく、最期は必ずやってくるのです。

点滴を入れることによって、体はむくみ、分泌物が増えるため、ゴロゴロと出し切れない痰を吸引チューブで吸引し…。そんな騒がしい環境は、個人的には最高の「終の棲家」とは決して言えないと思います。

最期だけではありません。やはり、住み慣れた環境が一番心地よい空間なのです。

■どこまでいっても施設は施設

介護保険法が出来てから、ホテルのような素晴らしい施設ができています。しかし、どこまでいっても施設は施設です。家にはかないません。

窓から見える見慣れた景色や聞こえてくる街の音(今では風流な音ではなく、少し騒がしい音かもしれませんが…)。気分の良い時には、好きだった本を読んだり、夜中に眠れない時はテレビを観たり、自分がしたい自分らしい生活が過ごせるのはやはり家だけです。

最期を迎える最高の終の棲家は、やはり「家」ではないでしょうか?

■「家」で最期を迎えるには?

この最高の終の棲家で最期を迎えるには、かなり準備が必要です。家族の協力も不可欠ですし、介護サービスも使う必要が出てくるでしょう。

一人暮らしの方はかなりハードルが高く、誰もいない時はどうするのかと調整しなければいけないこともあります。

しかし、願いは叶います。

今までも家で死にたいと懇願し、終の棲家を家と決めて、最期を迎えた方を何度も見てきました。

一人暮らしの方もいらっしゃいましたが、みな誰もいない時に亡くなったことは不思議ですが、一度もありません。

死にざまは生きざまです。

家で死ぬと心に決めた潔さが死にざまに反映するのか、素晴らしい潔さを見てきました。

■自分なりの「最高の終の棲家」を求めて

自分が自分らしく生き切るためにどこを終の棲家にするのかを、一度しっかり考えてみられてはいかかでしょうか?

一人で不安で病院が良いと思う方もいらっしゃるでしょう。それならそれでいいのです。答えは10人おられれば10通りあるはずです。

最初から無理だと考えずに、ご自身の「最高の終の棲家」を見つけてください。