高齢者(介護を受ける立場)になる前にしておくべき「心の準備」とは?

介護イメージ

誰でも平等に年をとります。ピンピンころりと最期を迎えたいと皆が思うでしょう。

しかし、そううまく行かないのが人生です。

イライラして愚痴をこぼして送る人生より、楽しい人生を過ごせるように高齢者になる前に心の準備をしておきませんか?

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■「介護される側」になる難しさ

今まで家長として全て自分に決定権があり、家族を支えてきた男性の利用者さんにとって、お世話になるということは屈辱的なことと考えられる方がいらっしゃいます。ご自分でできなくなっているという現実に背を向けてしまって、自分の殻に閉じこもり、家族に相談したりお願いしたりするのではなく、親の面倒を看るのは当たり前と言わんばかりに命令をするのです。

してもらって当たり前なのでもちろん感謝の言葉もありません。

独立した子供さんは、それぞれご自分の生活があります。同居されているのであれば、ご自分達の生活の一部として介護をすることは可能でしょうが、別居されている中でご自分の生活を支えながら、親の生活も支えるということは並大抵のことではありません。

現在、共働きの家庭が多いですし、仕事、家事、育児と休む暇もない中、その上に親の介護です。

子供さん達も親の面倒を看るのが嫌というわけではないでしょう。少しは介護が必要に
なると心の準備もされているでしょう。しかし、毎日の生活に追われる中で余裕がないのです。身体も心も。

看てもらう側の利用者さんが感謝の気持ちを持って接していれば、介護する側の子供さん達の手助けしようという気持ちのモチベーションも上がるのでしょうが、実際には感謝の気持ちを伝えることをしないため(本当は感謝されているのですが)、家族の関係がぎすぎすしてしまいます。

では、こうならないためにはどうしたらよいのでしょうか?

■感謝の気持ちと、受け入れる姿勢を

これは高齢者というより人としてかもしれませんが、感謝の気持ちは常に持っていたいものです。(このように偉そうなことを書いている私自身も愚痴ったりすることは日常茶飯事ですが…)

そして、現状を客観的に見る心の余裕が必要です。

年齢を重ねるごとにいろんな場面で老いを感じてくるでしょう。避けたくても避けられない現実です。その現実に背を向けるのではなく、受け入れる姿勢が大切です。受け入れてしまえば、結構気持ちが軽くなります。

■年をとることを楽しむ

人それぞれ価値観があって、自分で楽しめることでも、他の人には楽しくないこともあります。物は考えようで、いろんな角度から見てみると違う景色が見えてくるということなのです。

老いを楽しみ、介護を受けるようになったら、いろんな人との新しい出会いがあると思えば、素敵なことだと思いませんか?

ご自分が築いてこられた人生を否定するのではなく、また肯定するのでもなく、楽しむことが大切だと思うのです。

■ヘルパーさんとの付き合い方

ヘルパーさんを利用していてクレームが出る時によく口にされるのが、「普通はこうする」ということです。この「普通」ということはたぶん一般的にという意味で使っておられるのですが、これは自分にとっての一般的なもので、他人にも一般的かというとそうではないのです。

ヘルパーさんは介護のプロですが、自分のやり方を主張することはありません。自分のやり方でやってほしい時は、具体的なやり方をヘルパーさんに初めから説明しておけば、その通りにやってもらえます。ヘルパーさんも自分のやり方以外の方法を知ることができて、参考になるかもしれません。

いちいち言うことが面倒であれば、やってほしくないことややり方などを書いたメモを準備しておくと言いにくいことも伝えることができます。

また、「あなたはどうやっているの?」と聞くことができれば、今までの自分のやり方より、
いい方法かもしれません。

■「介護される側」になる心の準備を

自分の生活スペースの中に他人を入れるということに抵抗を感じないわけではありませ
せんが、老いてしまった自分をなさけなく思ってしまうこともあるでしょう。

しかし、仕事をリタイアした後に、人と出会える機会は自分で行動しない限り、ほとんど
ありません。新しい出会いはきっと新しい風を心に届けてくれます。全ては心の持ちようなのです。それをコントロールしているのは自分自身です。

高齢者になる前に、いらいらせずに楽しむ生活を送れるように、徐々に「介護される側」になる時の心の準備をしておきましょう。